IPアドレスを隠すことでセキュリティ向上にもつながる「NATトラバーサル」

NATトラバーサルとは、NATで接続されているプライベートネットワーク上の機器を、外部からアクセス可能にする方法・技術のことです。NAT越えと呼ばれる場合もあります。

NAT（Network Address Translation）は、プライベートIPアドレスをグローバルIPアドレスに変換することで、枯渇しているグローバルIPアドレスを節約し、かつ端末側のIPアドレス(プライベートIPアドレス)を隠すことでセキュリティ向上にもつながる機能です。
しかしNATは、内部の端末などから外部の機器にアクセスすることのみを想定しているため、外部から内部の個々の端末を呼び出すことができません。従って、VoIP（通話）ソフトやインスタントメッセンジャー、VPN、P2Pのファイル共有ソフトなど、外部から直接接続して動作するアプリケーションなどが正常に機能しません。

そのような課題を解決するためNAT上でも上記のようなアプリケーションが通信できるようにする技術がNATトラバーサルです。具体的にはSTUNやTURN、UPnPなどの方法や技術があります。