×スタンプラリー
スタンプラリーに
スマホの位置情報を活用し、
イベントの活性化と
運営の効率化を実現
本州四国連絡高速道路株式会社 様〈従業員数:363名 資本金:40億円〉
- しまなみ尾道管理センター
管理営業課 杉原 一彦 様
1970年に本州四国連絡橋公団として設立され、2005年に民営化。以来、本州と四国を結ぶ世界に誇る橋と高速道路(神戸・鳴門ルート、児島・坂出ルート、尾道・今治ルート)の維持管理に努め、人と物の交流を推進し、経済の発展と生活の向上に寄与。地域社会との連携によるイベントも積極的に開催し、今年で第19回を迎えたスタンプラリー「しまなみ縦走」は、全国から多くの参加者が集う“早春の恒例行事”として広く親しまれています。
※本サービスは、株式会社ケイ・シー・シー様、NTT西日本様との3社協業ビジネスとして、株式会社ケイ・シー・シー様が
開発・運用し、当社がサービス提供しております。
- しまなみ縦走
- 本州四国連絡高速道路様が主催する「しまなみ縦走」は、広島県尾道市と愛媛県今治市を結ぶ瀬戸内しまなみ海道を舞台に、毎年開催されるスタンプラリー。NTTスマートコネクトのイベント運営サポートサービス「いまどこ+(プラス)」を導入することで、スタンプ押印の電子化によるスタッフの稼働負担の軽減や、参加者間での位置情報の共有などが可能になり、イベントの活性化と運営の効率化につながっています。
導入の背景
全国から3,000人を
超える参加者
スタンプ押印のための
長蛇の列が問題化
スタンプラリー「しまなみ縦走」は、瀬戸内しまなみ海道が全線開通した1999年度に、「できる限り多くのお客さまにしまなみ海道の魅力を知っていただく」目的で第1回大会が開催されました。
事前申し込みの必要がなく、2日間の開催中、いつでも誰とでも自由に参加できる気軽さもあって、本格的なサイクリストから親子連れのウォーカーまで、幅広い層の参加者が年々増加。「全国各地から訪れる参加者の中には、この大会で知り合いになり、“来年もここで会いましょう”と約束して帰っていく方々も結構いらっしゃいます」と、しまなみ尾道管理センター 管理営業課の杉原一彦氏は交流の輪の広がりに頬を緩めます。
ただ、当初は1,000人に満たなかった参加者が3,000人を超えるまでになり、大会運営上、大きな問題も生じてきました。
6つの島を渡る全長70kmのコース内に設けられた各チェックポイントでは、スタンプ台紙への押印のために長蛇の列ができ、どこも大混雑。待ち時間が長くなるばかりでなく、地元の人や観光客の迷惑にもなりかねないケースが目立ち始めたのです。
そこで、一昨年まで16カ所に設けていたチェックポイントを昨年から10カ所に削減。混雑による影響を極力抑えるこの対策に一定の成果は見られたものの、しまなみ海道の魅力を隅々まで知ってもらいたい主催者としては、1カ所でも多くのチェックポイントに立ち寄ってもらいたいのが本音であり、チェックポイントの削減は、いわば“苦肉の策”。ベストの選択ではありませんでした。
採用のポイント
スタンプ押印の
電子化により
チェックポイントの
混雑解消へメド
全ての課題解決には、チェックポイントにおける混雑の根本的な解消が必要となり、マラソン大会などで採用されている通過タイムの自動チェックシステムの活用なども検討。そうした中で、NTTスマートコネクトから提案されたのが「いまどこ+」でした。
「いまどこ+」は、スマートフォンのGPSを利用して、スタッフや参加者の位置情報を把握し、効率的なイベント運営を支援するサービス。スタンプ押印の電子化を実現する機能なども備えています。
「いまどこ+」のアプリケーションを参加者が自分のスマートフォンにインストールしてスタンプラリーに参加すれば、チェックポイントエリア内へ入ることで、アプリケーション画面にスタンプが表示されます。このため、これまでのように、チェックポイントで長蛇の列に並び、スタッフにスタンプを押してもらう必要もなくなることから、大幅な混雑の緩和が見込まれました。
杉原氏は「提案を受けて即座に“これは使える!”と直感しました」と振り返ります。
導入効果1
利用者の95%が
「とても満足・満足」
つかむことができた
“確かな手応え”
初めて「いまどこ+」を導入した「しまなみ縦走2016」を終えて、杉原氏は「確かな手応えをつかむことができました」と語ります。
今大会での「いまどこ+」の利用者は、全参加者の6分の1に当たる約500名。大会終了後のアンケートでは、全体の95%が「とても満足・満足」と答え、特に「便利だった」「楽しかった」「次回もぜひ利用したい」と歓迎する声が目立っています。
具体的には「スタンプ台紙をいちいち取り出す手間が省け、とても助かった」「チェックポイントもスムーズに通過でき快適だった」といった利便性に対する評価のほか、「こういったスタンプラリーをもっと増やしてほしい」「幅広く活用できそうなサービスなので、多くのイベントに広がれば楽しい」といった意見も聞かれ、「いまどこ+」が有効に機能したことを物語っています。
導入効果2
位置情報やメッセージなど
多彩な機能で
安全対策上の重要な
ツールとしても大役
「いまどこ+」は、スタンプ押印の電子化によるチェックポイントの混雑緩和だけでなく、大会の活性化にも一役買っています。
例えば、マップ上に名所や店舗情報などを表示する周辺情報表示機能は、観光地巡りやグルメを楽しむ人たちの有効な情報源として活用されました。杉原氏が「ゲーム感覚で楽しんでいただき、とても好評でした」と言う位置情報共有機能は、マップ上に本人や友人のほか、ゲストとして招待するタレントの位置情報もリアルタイムで表示。友人との待ち合わせに役立てたり、ゲストが近くにいれば追い掛けたりと、大会を大いに盛り上げました。
さらに「いまどこ+」は、全運営スタッフへの同時送信が可能なメッセージ機能や、スタッフの位置情報をマップ上のアイコンでリアルタイムに把握できる機能により、大会運営を強力にサポート。これにより、緊急時の迅速な駆け付けなど的確な指示・連絡も可能になり、「安全対策の面でも重要なツールを得ることができました」と、杉原氏は満足そうに語ります。
今後の展望
利用者拡大による
導入効果の最大化へ
夢ではなくなった
「チェックポイントの復活」
「いまどこ+」の導入効果を確認した杉原氏は、「利用者の拡大によって、導入効果はもっともっと高まる」とみています。
今回も、スマートフォンを持たない人や、アプリケーションをインストールしないで参加した人へのスタンプ押印は、従来どおり手作業で実施しました。しかし今後、「いまどこ+」の利用者が拡大すれば、チェックポイントにおけるスタッフの稼働負担は大幅に軽減されます。
そして例えば、地場産品などを参加者に振る舞う“おもてなし”が好評のエイドステーションなどでの触れ合いの強化や、沿道での安全管理の徹底などに、必要に応じてスタッフをシフトさせることも可能になります。また、利用者の拡大によって、各チェックポイントでの混雑の緩和がさらに進めば、やむなく削減したチェックポイントを再び復活させることも、夢ではなくなってきます。
来年は第20回の節目の大会。全国から大勢の参加者が見込まれます。スムーズで安全な大会運営に向けて、開催期間の拡大を検討する一方、「いつも迅速な対応でサポートしていただいているNTTスマートコネクトとの連携を一層深めていきたい」と語る杉原氏。「いまどこ+」の利用者拡大による導入効果の最大化に向けて、描く構想は大きく膨らんでいます。
当記事に記載されている内容は、2016年6月現在のものです。